薪ストーブと薪とキンクラの話
火が好きだ。
そうひとことだけ言うと危ないヤツみたいだが、『火』を見ていると何かプラスのエネルギーを感じる。
理屈じゃなくそう感じる。
もしかしたら太古の昔から続く遠い記憶のせいかもしれない。
間違った使い方をしなければ、火はとても素晴らしい。
竪穴住居では、中心部に炉を構えて火を焚いていたが、現代の住居ではそうもいかない。
しかし、家の中で木を燃やして揺らめく炎を見つめることが出来るモノがある。
薪ストーブだ。
2021年12月後半、薪ストーブライフをスタートさせた。
昔から何もかも準備万端でやるタイプではない。
やりながら走りながら考えるタイプだ。
しかし、全く調べなかったわけでもない。導入前に薪ストーブ屋さんにも行ったし、関連本も何冊も読んだ。
大体のアドバイスが、スタートさせる前に軽トラとチェーンソーと斧が必要だよ。始める前に薪を作っておこう。というものだった。
2~3年乾燥させた薪がいいんだよなどとも。
しかし、何も用意せず突然始めることにした。
もちろん後悔は無い(笑)
『始めたら始まりさ』
そうSIONが唄っていたっけ。
製材所で薪を買い、大工さんから端材を貰う。
今年の冬はこれでいい。
先ずは、プロが作った薪を堪能するとしよう。
現在、薪は決まったところから購入している。
一度、ホームセンターのを使ったのだが、乾燥が甘いのか燃え方がイマイチで、他をあたってみることにした。
仕事納めの次の日、12月29日の夕方に薪を扱っているという製材所さんに電話を掛ける。
「すみません、薪が欲しいんですが、営業していらっしゃいますか」
「あと、1時間くらいで今年の営業は終了だよ」
「こ、これから行きます!」
大雪の大渋滞の中、なんとか辿り着く。
薪を3カゴ分と焚きつけを一束購入した。
薪ストーブを始めたばっかりなことやオレの薪ストーブが縦型で火室が狭いことなどを話した。
すると、これで太いのを割ると楽ですよーと、面白いカタチのモノを見せてくれた。
キンドリングクラッカーというものだった。(縮めてキンクラと呼ぶらしい)
その場で、太い薪をパッカーンと割って見せてくれた。
「これは面白いですねー」とオレ。
値段を聞くと、一万五千円也。手持ちは無い。
「これ、良かったら貸しますよ。使ってみてください」
「え、いいんですか。ありがとうございます!正月明けに返しに来ますね」
なんだかとっても気の良いお兄さん二人に出会えたことでウキウキで帰路に就く。
走り出してからふと気付く。
あのお兄さんたち、初めて会ったのに、オレの名前も連絡先も聞かずに貸してくれた...。
なんかいい。同好の士は信頼しちゃうぞみたいなアバウト且つワイルドな感じがいい。
今、思い出すと、次回もここで薪を買うぞ!とそこでもう決意したような気がする。
しかし、この先ずーっと薪を買うのではなく、いわゆる「薪活」ってヤツを始ようと思う。
春になったら斧を手に入れて自分で薪を作ろう。
お世話になっている方に切り分けてもらった原木の玉切りが少しあるから、まずはそれをパカーンと行こう。
そして次の冬のために情報収集をし、出来る範囲で薪作りをしよう。
そしてそれを楽しもう。薪ストーブやってるよという先輩方、薪を売っている人や薪を作っている人、薪として余生を送る木を知っている人、是非情報をください。
よろしくお願いします♪