こんなのあったらいいのになぁと思ったら、とっくの昔に発売されていて最近購入したメトロノームの話
「必要は発明の母」という言葉がある。
オレは小さい頃から、こんなのあったらいいのになぁとひとりで考えることが多い子どもだった。
例えば、自動米研ぎ炊飯器。
お米を入れてスイッチを入れるだけでホカホカご飯の出来上がり♪
家事が楽になるから、これはニーズがあって売れるぞとRyu少年は思った。
オレが大人になる頃には商品化されてるんだろうな~とぼんやり思っていたが、未だにオレは冷たい思いをして米を研いでいる。
水道を分岐して炊飯器に繋いで撹拌機能や排水機能を持たせれば簡単に出来そうなものだが、それが未だに無いということは世間が必要としていないのだろう。
まあ、オレが欲しいものを大衆が欲しいとは限らないってこと。よくあることだ。
ポップス系の大衆音楽じゃなくロックミュージックが好きなオレは、いろんな場面でマイノリティ側に立つことが多い。
しかし、それで困ることもほとんど無い。
ちなみに、オレがこんなキワモノ売れるかーと思ったら、大ヒット商品となり、今や完全に市民権を得た家電がある。
いわゆる、【床を掃除をしてくれる丸い円盤型ロボット】だ。
オレは昔からコイツに全く興味が無い。
世間のニーズとズレているのだろう。
しかし、こんなのあったらなーと考えることは好きだから家電メーカーに勤めていたら、カルト的な商品を生み出していたかも知れないぞと思う(笑)
さて、今回は家電ではなく、ミュージシャンの視点でこんなのあったらいいのになぁと思ったら既に発売されていたモノの話だ。
結論から言おう。
それは、
メトロノームだ。
楽器を演奏するときに、リズムキープすることが出来る様にガイドとして鳴らす機械だ。
レコーディングの現場では、ヘッドホン越しに聞くメトロノームの音を【ドンカマ】や【クリック】とい言ったりする。(ドンカマは、結構古い言い方で今使う人はあまりいないだろう)
ボーカリストは、オケが出来上がってからレコーディングすることが多いのでクリックを聞くことはあまりない。
バンドによっては、ドラマーだけが聞いている場合も多い。
しかし、このメトロノーム、楽器をレコーディングするときだけじゃなく普段から使うことでリズム感が養われリズムに強くなる。
特に、弾き語りをする人にはオススメだ。
勝手気ままにやるのが弾き語りだと言う人もいるかも知れないが、リズムが乱れていたら、その演奏は聞きづらいものになる。
結構自分では気づかないが、録音してみると良く分かる。Aメロ、Bメロ、サビでテンポが違ったりするのだ。
それこそ、ひとりなので感情が入りすぎてリズムが揺れることもある(笑)
そして、リズムキープ以外にも、オススメする理由がある。
それは、自分以外の誰かと音を合わせるという楽しさだ。
オレに関して言えば、現在、コロナ禍でバンドは活動休止中。
自然と家で弾き語りをすることが多くなった。
弾き語り、それ自体は楽しいけど根っからのバンドマンのオレには物足りなく感じてしまう。
バンドは、3人なら3人の、4人なら4人の個々が奏でるリズムがあり、メンバーが一丸となって音を出し、大きいうねりを作り出す。
独りよがりにならずに音を合わせることで生まれるリズムは、そのメンバーじゃなきゃ生まれない特別なものだ。
そのバンドのグルーブと言ってもいいだろう。
その『合わせる』というスリリングな作業は、楽しくて気持ちがいいものだ。それに比べ、ただ黙々ととひとりで弾き語りするのはなんだか寂しささえ感じる。
ノリも生まれているのかどうか怪しい。
そこで、メトロノームの出番だ。
昔どこかで、『メトロノームに合わせて演奏しても、ノリが生まれるくらいじゃないとダメだ』と聞いたような気がする。
言い換えれば、『メトロノームでノレ』ということだ。
人じゃなくても合わせるという楽しさは、存在する。
オレは、今回それをやろうと思った。
しかし、持ってるメトロノームが、ボリュームを最大にしてもギターの音に負けてしまう。全然聴こえない。
なんとか、オレの耳の近くで鳴らそうと、
ひもを通して首からぶら下げてみたり、ギターのネックにぶら下げてみたりした。
しかし、どれも弾きづらいし、なんかしっくり来なかった。
メトロノームにイヤホンを繋いで聴いたりもしたが、コードが邪魔だった。
そのとき、ふと思いついた。
小型で耳に挿せるタイプのメトロノームがあればいいのに!!
(ここから自問自答する)
ま、ある訳ないか、、、
いや、
いや、
もしかしたらあるかも知れない
一応ネットで検索してみよう
......
えーーーーー
あるじゃん!!!!!!
あったあった、すぐに見つかった(笑)
KORG コルグ In-Ear Metronome イヤホン型 メトロノーム IE-1M
自分が想像したものが、この世にもうあることの驚きと喜び。
ちょっと、ゾクゾクした(笑)
初めての経験かも知れない。
早速、購入した。
小さいボディで、使用感も悪くない。
耳元でクリックを聴きながらの弾き語りは、ちょっと楽しい。
間奏で、単音弾きのときや複雑なアルペジオをやるときなど、合わせる楽しさがある。
ただひとつだけ、マイナスポイントがあった。
それは、音量が大と小の2種類しか無いこと。
ここだけ、惜しかった。
しかし、こう思った。
まあ、良しとしよう。すべてオレの思い通りの製品などあるはずがない。
それは、今までも経験済じゃないか。
だって、オレはマイノリティだから(笑)
そうやって自分を納得させ、いいものが見つかったとオレの奥さんに話したところ、「あー、昔からあるよね」とのこと。
今日の格言
『物知りは、隣にいる』
みんな、困ったことがあったら身近な人になんでも相談してみよう。
ドラマチックな展開は無いかもしれないけど、すぐに解決する可能性は高い(笑)